二世帯住宅でいう「ほどよく無関心」は、困っている家族を放っておくことではありません。相手の私生活を全部知ろうとせず、必要なことは相談できる距離を残す、という意味で使っています。
ぼくたちは親世帯に子どもの迎えなどを助けてもらってきました。その助けはありがたい。
でも、手伝ってもらっているからといって、生活のすべてを親のやり方に合わせる必要はないと思っています。
元の記事は子世帯であるぼくの視点です。わが家で伝えてきたことを残しつつ、親世帯にも同じように自由があるという点から整理します。
- 私生活は、本人が決める余地を残す
- 共有する用件は、必要な範囲で話す
- 不満を伝える役と感謝を伝える相手を考える
1.お互いに干渉しないほうが良いこと
何でも相談しなければいけない家にすると、外出や買い物のたびに気を使います。一方で、共用の費用や頼んだ家事まで「無関心」で済ませると、相手に負担が残ります。
- 本人の好みや私生活の話
- 相手の予定に影響する話
- 両世帯で負担する費用の話
まずこの三つを分けたいです。「自分はこうするのに」と思うことがあっても、それが相手へ変更を求める理由になるかは別。
暮らし方が違うことを、そのまま問題にしないようにしています。
夫婦の私事を親へ伝える範囲で困っているなら、夫婦の私事を親へ伝える範囲と、話した後の対応で、普段の雑談で確認する内容と、すでに伝わった話への対応を整理できます。
1-1.子世帯視点で干渉されたくないこと
元の記事で挙げたのは、次の三つでした。
- 起きる時間や帰宅時間などのライフスタイル
- 飲み会や友達との外出
- 子どもの育て方や勉強のこと
当時のぼくら夫婦は、飲み会に出ることもありました。
ぼくは学生時代から夜遅くまで遊ぶことがあったので、親も慣れているのではと思っていました。ただ、親の気持ちを直接確認した話ではありません。
妻も同じように自由に過ごせていいと思っています。帰宅が遅いからというだけで、妻にだけ説明を求める形にはしたくないです。
外出時の連絡については、行き先を親に伝えるかという話で詳しく扱っています。
行き先の連絡とは別に、親の同行がいつも前提になることに困っているなら、夫婦と子どもだけで出かけたいときの同行の相談へ。誰と過ごす日なのかを、予定を決める前に話す方法をまとめています。
子育てでも、迎えや見守りを助けてもらうことには感謝しています。そのうえで、育て方を決める話と、お願いした用件を共有する話は分けたいところ。
手伝いを頼むなら、親世帯がどこまで引き受けられるかも聞く必要があります。
子どもの写真を見せることと、SNSへ載せたり親戚へ転送したりすることも、同じではありません。孫の写真をSNSや親戚へ共有する範囲を決めるでは、今出ている写真へのお願いと、次からの共有条件を分けています。
1-2.親世帯に干渉しないように気を付けていること
子世帯が自由に暮らしたいなら、親世帯にも同じ自由があります。元の記事では、お金の使い方や健康への考えを例に挙げました。
- 親世帯のお金の使い方
- 新聞や固定電話などの暮らしの選択
- 日々の過ごし方
正直、新聞や固定電話を早めにやめてほしいなと思うことはありました。でも、お金を出し合って生活する部分以外は、親に好きに使ってもらっています。
聞かれたときには答える。そのくらいの距離です。
健康に気を使ってほしいという気持ちもあります。
ただ、こちらの希望を毎日の注意にしてしまうと、親も窮屈だろうと思うんですよね。ここでは医療上の判断ではなく、普段の声のかけ方について書いています。
相手のお金だからと放置できない共有の支払いと、本人が自由に使うお金は分ける。生活に支障が出ているのか、自分の好みと違うだけなのかも区別したいです。
2.対策(なんとなくにしない。伝える)
「親ならわかってくれる」「同じ家なら察してくれる」だけでは、希望が伝わるとは限りません。わが家では、一緒に住む前にぼくの考えを伝えました。
- 先に希望を伝える
- 気になることはぼくへ話してもらう
- 感謝はできるだけ本人へ伝えてもらう
相手を遠ざけるためではなく、妻と親が直接ぶつかる場面を増やさないためです。ぼく自身が板挟みになりたくない、という気持ちもありました。
2-1.一緒に住む前にぼくの思いを伝えておいた
当時、親へ伝えた内容は次のようなことです。
- 女性にも飲み会などの予定がある
- 夜に生活音がすることもある
- 子どもの育て方や勉強にあまり口出ししないでほしい
ただし、音の希望を伝えたからといって、何時でも大きな音を出してよいわけではありません。親世帯が休む時間や部屋の位置によって困り方は変わります。
本人の生活を尊重することと、実際に迷惑になる場面を相談することは両立できます。
住み始めてから話す場合も、希望を全部まとめて通そうとせず、今困っていることから一つずつ伝えるほうが話しやすいと思います。
2-2.何か不満、気になることがあればぼくに言ってもらうようにしている
親世帯には、妻へ直接言う前に、まずぼくへ伝えてほしいとお願いしました。手伝ってほしいことも同じです。
- 注意したいこと
- 不満に感じていること
- 手伝ってほしいこと
妻がその場で断れず無理をしてしまう形を避けたかったからです。ぼくが内容を聞き、夫婦で相談して、自分の親へ返す。
その役目を持ちたいと思っています。
もっとも、親の言葉を妻へそのまま運び、妻の言葉を親へ戻すだけでは調整になりません。誰が何に困っているのかと、変えられることを整理する必要があります。
夫の立ち位置は、二世帯住宅で妻の味方をする話にまとめています。
2-3.感謝は直接言ってほしいと伝えている
不満や頼み事はまずぼくへ。反対に、ポジティブな気持ちは直接伝えてほしいと話しています。
- ありがとう
- 助かった
- よかったよ
ぼくが「ありがとうって言っていたよ」と伝えたこともあります。でも、本人から言われたほうがうれしいだろうな、と感じました。
ただ、感謝を毎回決まった言い方や回数で求めたいわけではありません。お互いに助けてもらったことへ気づき、伝えられるときに伝える。
ほどよく距離を取っていても、そこは残したいです。
距離を取っても、頼んでいることは見直す
干渉されたくない気持ちと、親に頼みたいことが同時にある家庭もあると思います。ぼくの家も、親の助けに支えられてきました。
- 何を頼んでいるかを書き出す
- 相手が無理なく続けられるか聞く
- 頼めない日の方法も夫婦で考える
感謝だけで負担はなくならない
これは見直しのための提案です。
親が疲れているなら、感謝の言葉だけで負担がなくなるわけではありません。頼む範囲を減らすことも、相手の暮らしを尊重する一つの方法だと思います。
反対に、家事や送迎を頼まれる側が断れずに困っている場合は、二世帯住宅で頼まれごとを断る伝え方で、今回の返事と継続する担当の見直しを分けて考えられます。距離を取ることと、引き受ける作業の範囲を決めることを一緒に整理してみてください。
共有の家事や費用は、同居に必要なルールと不要な細かいルールで整理しています。同居全体の困りごとは、二世帯住宅で快適に暮らすコツから探してみてください。